3Dプリントするときのインフィル密度設定は、何%にしようか悩みますよね?
早くプリントしたいので、なるべくインフィル密度は下げたい・・・。でも、密度を下げすぎると強度が心配。
そこで、インフィル密度を変化させてプリントした実験を行いました。構造や強度要件によってベストは異なりますが、強度的な要件が無ければ、インフィル密度は20%が基準です。
インフィル密度とは造形物内部の体積割合
インフィル密度を変えて一辺15mmの立方体をプリントしてみた
インフィル密度は何%に設定したらいいの?
インフィル密度は何%に設定しようか、いつも頭を悩ませます。密度を低めに設定して、パキッと割れてしまったら目も当てられません。
そこで、インフィル密度を変えてプリントする実験を行いました。
3Dプリント条件
使用3Dプリンタ | Creality 3D Ender-3 |
形状 | 一辺15mm 立方体 |
スライサーソフト | Ultimaker Cura |
レイヤー高さ | 0.2mm |
ウォール厚さ | 0.8mm |
印刷速度 | 50mm/s |
インフィル密度 | 0% | 20% | 40% | 60% | 80% | 100% |
インフィルパターン | キュービック | キュービック | キュービック | ライン | ライン | ライン |
プリント時間 | 14分 | 16分 | 17分 | 20分 | 23分 | 35分 |
材料 | 1.1g | 1.7g | 2.4g | 3.1g | 3.7g | 4.3g |
ここで注意頂きたいのが、インフィルパターンをすべて統一出来ていないことです。
Curaのインフィルパターンのデフォルトはキュービックです。すべてキュービックで統一しようとしたのですが、インフィル密度60%以上は自動的にラインとなってしまいました。
インフィル密度と使用材料、プリント時間の関係
インフィル密度と使用材料は比例関係です。インフィル密度は体積割合なので比例関係は当たり前ですね。プリント時間は40%までは、たいして変わりません。
3Dプリント結果
0%は当然、内部は空ですね。60%以上だと見た目、内部はぎゅうぎゅうに詰まっているように見えます。
一辺15mmの立方体の場合、インフィル密度20%以上で強度的には十分
インフィル密度0%は、指で押すと造形物はたわんでしまいます。例え強度要件が低くても、これでは心許ないですね。
ウォール厚さを厚くすれば、たわみは少なくなると考えますが、今回は試せていません。
20%以上は、指で押したぐらいではビクともしませんでした。
インフィル密度が高くなるにつれて、使用材料、プリント時間は増加していきますので、コストを考慮すると、インフィル密度は20%が基準となりそうです。
まとめ
3Dプリントのインフィル密度設定を何%にしようか悩まないよう、インフィル密度を0%~100%まで20%刻みで変化させてプリント実験をしました。
プリント時間を短くしたく、なるべくインフィル密度を下げるのであれば、今回の実験ではインフィル密度は20%が基準となりそうです。
構造や強度要件によってベストは異なりますが、今回の結果を是非参考にしていただければ幸いです。